刊行物等

平成18年度調査技術研究部会研究報告書
「非名簿フレームによる無作為抽出法研究」

タイトル: 非名簿フレームによる無作為抽出法研究
体裁: A4版 107ページ
発行日: 2007年10月25日
JMRA調査技術研究部会名簿フレームによる無作為抽出法の研究委員会


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(PDF:15KB)
 

「非名簿フレームによる無作為抽出法の研究」委員会は,第164 回国会(2006 年)で「住民基本台帳法の一部を改正する法律」(改正住民基本台帳法)が成立し,市場調査のための標本抽出枠として住民基本台帳を閲覧することができなくなった環境変化を受けて,住基台帳を使わずに無作為抽出標本調査を実施する方法を検討した。 「非名簿」とは「住民基本台帳を使わないで」というほどの意味である。

(中略)具体的には住宅地図を抽出枠として利用するエリアサンプリング調査の検討を開始し,2006 年6 月に実験調査を実施した。 エリアサンプリングは従来からある手法なので再評価・再検討ということになる。

(中略)当委員会の活動を通じて得た知見を以下に整理した。 結論の出ていない表明もあるが,現在の認識として提出している。

(中略)わが国における、最新の「MR被調査者の現状と回答データの読み方」として、いくばくかのお役にたてれば幸いである。

  1. 住宅地図がデータベース化されている現在,地図からの世帯の無作為抽出は技術的には容易に実施できる。 現地で調査員が名簿図作成する必要はないという意味で容易である。しかし住宅地図データベースのコストを考慮しなければならない。
  2. 目標母集団のカバレジ・エラーの程度は住宅地図のメンテナンス精度に依存する。
  3. しかし最大のエラーは非回答(非協力)にある。その非協力の内訳では「拒否」が最大であり,調査一般の問題として「回収率低下」問題に帰着してしまう。 つまりエリアサンプリングによる無作為標本調査は,現状では抽出方法よりも協力率向上という実査方法の課題が大きい。
  4. 抽出名簿にかかわらず訪問調査の回収率が2割~4割程度であり,効果的な改善策がないとなると,人々の調査協力の状況を是認したうえで,可能な方法を考えるべき時期に来ているのではないか。 これは協力率向上の努力をしないという意味ではない。 社会的な理解を求めて活動し,マルチモード調査や補正技術の活用も含めてもなお,その努力の限界を認めたうえで,割当標本やパネル標本を本格的に再検討すべきかも知れない。 安易な方法としてではなく,どこまで良質の標本として市場調査で利用できるかとう観点で検討すべきだ。無作為標本の放棄ではなく,低回収率標本の性質追求でもである。 これはコストの問題も関連して今後の課題である。
  5. 標本抽出理論は揺ぎないが,標本抽出理論の実現は揺らいでいる。現在では,どれかひとつの調査方法に優位性があるという状況ではない。 無作為標本の獲得が困難なもとでの,標本調査の革新を考えるべきである。 電話調査やWEB調査への偏見や先入観がないか冷静に省察すると同時に,割当標本やパネル標本の性質を見極めることも今後の対策の選択肢になるかも知れない。
    (鈴木 督久)

(「1.1はじめに」より)


構成

第1章 被調査者の調査研究委員会の活動
第2章 研究活動の概略
第3章 A分科会 「回収率(調査協力率)向上策の研究」
第4章 B分科会 「対象者フレームによる違いの研究」
第5章 参考資料:調査


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