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たいとる

産業統計委員会

メッセージ

ないよう

産業統計委員会委員長 内山 祐二


産業統計委員会は昨年度末に発足した、JMRAの組織内で最も若い委員会です。
設立の趣旨は、
当業界を「インサイト産業(さまざまなデータを収集・分析し、クライアントにインサイトを提供する産業)」と再定義し、その発展を期すために現状で把握可能な限りの市場規模を推計・精緻化することです。

具体的に期待される機能としては以下の2点になります。

  1. 毎年の経営業務実態調査に基づく市場調査業界統計を、ESOMARの国際統計に準じる形式に拡張し、維持するための調査研究及び拡大推計を行う
  2. 間接的に、市場調査の周辺領域の企業・団体等の方々を巻き込んだ活動強化に資する

従来の市場調査業界だけに着目した場合でも、(コロナ禍の一時期を除いて)比較的順調に成長を遂げて来たと言ってよいのではないかと思います。近年は厳しい環境変化の中でも、安定成長を保っていたと考えられます。
しかし、私たちの周辺領域では、特に「MarTech」と呼ばれるビッグデータ分析系の市場が急成長を果たして来ました。市場調査会社もそれなりに新技術の取り込みに努力して来たとは思いますが、売上高や利益の伸び率ではとうていかなわない水準にあります。国際的に、投資ファンド等からの資金も潤沢に注ぎ込まれています。
ここで、いったん視点を上方に移動させてみましょう。例えばMarTech業界の中で、主にデータ分析に従事しているアナリストは、実は私たちと同じクライアントに対してインサイトを提供するために仕事をしているのです。業態や手法は違えど、ビジネスの目的・方向性としては同じだったのです。ある意味で競合することもあれば協力共同することもあり、ライバルだったりパートナーだったりもするわけです。経営コンサルティングファームやシンクタンク業界についても同じことが言え、私たちはもっと土俵を広げて考えるべきことに気付かされたのです。

当委員会は、そうした実態や事実関係を精査・確認することを第一の使命としています。それが私たちを含むインサイト産業のすそ野を拡大することにつながり、市場拡張と新たな成長をもたらすことを期待しています。
おかげさまで私たちの取り組みは大いに関心を呼び、『日経業界地図』の注目業界にも2年連続で取り上げられました。
⇒ https://bookplus.nikkei.com/atcl/catalog/23/07/14/00907/
業界関係者だけでなく、広くビジネスパーソンや学生さんへのPRにつながることを期待しています。

しかし、取り組みは始まったばかりです。今後、まだ十分な推計精度を出せていないセグメントの精緻化を図る必要があります。関連する領域の企業様向けヒアリング等を継続していく上で、JMRA会員社のご協力を切にお願いいたします。

(2023年6月時点での拡大推計値は下表の通りです)。

掲載日
2023.10.17