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1.1 世界全体の取引高、統合およびオンラインリサーチ


2006年の世界全体のマーケットリサーチの取引高は、246億米ドルを超え予想を上回る前年比6.8%の伸びで、インフレ分を調整すると4.0%の成長となった。

  • ​​​欧州では5.0%、インフレ調整後2.8%と安定的に成長。
  • 北米では6.6%、インフレ調整後3.4%と順調な伸び。
  • ラテンアメリカ、アジア太平洋、東欧および中東の急成長中の市場では高い伸び。
  • 2006年に最も成長した地域であるラテンアメリカでは、成長率は17.1%、インフレ調整後11.3%で、期間中に10億米ドルの壁を突破した。
  • 急速に市場が拡大しているブラジル、中国、インド、ロシアでは、その他の19カ所のマーケットとともに純成長率が2桁を記録した。 
■世界のマーケティングリサーチ業界 2005年各地域別売上構成(前年比成長率)
246億1,800万米ドル


■2006年純成長率(インフレ調整済み)


市場統合

2005年に88件の記録的な件数の買収合併が行なわれたが、2006年には年間60件と、ペースは鈍った。 昨年は上位10社による買収活動は半減し、その結果マーケットシェアの変動は2005年から1ポイントの低下に留まった。

2006年の買収で最も多かった理由は、専門分野の知識・技術や製品を入手して、競争力を強化するというものであった。 大手各社間でのグローバル展開の最終ステージの一環としての買収もそれに次いで多かった。

非公開株投資会社 (Private Equity Firms) は、それぞれの分野での持ち株比率を高めようと買収合併を続けており、2006年5月には非公開株投資会社6社の企業連合であるValcon Acquisition BVがVNU(現在のThe Nielsen Companyニールセン・カンパニー株式会社)を、マーケットリサーチ業界の案件としては最高金額の98億米ドルで買収した。

市場統合は今後も進行すると見られており、2007年前半には買収活動も再び活発になった。

■上位10社のマーケットシェア


 オンラインリサーチ

オンラインリサーチにおける2006年の市場規模は、前年から14%増の31億米ドルに上った。 絶対増が最も大きかったのは、国全体のリサーチマーケットとしては世界第2位で、オンラインリサーチの実施額が前年比90%の成長を記録した英国であった。

オンラインリサーチの採用を後押ししているのは、そのスピードと低コストである。 最も確立されたサービスを行なっている企業は、顧客のニーズに応じて特徴のある提案をし競争力を高めようと分析的なサービスを提供する傾向にある。

オンラインでのデータ収集の水準が向上し、オンライン調査パネルに低コストでアクセスできることによって、小規模な専業各社も大手企業と競合することが可能になった。 需要の拡大で、オンラインアクセスの調査対象者を有している専門各社が業績を伸ばしている。
■2006年のマーケット業界の総市場規模に占めるオンラインリサーチ実施額の割合が高かった上位10カ国



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