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データ収集と取り扱い

実査作業の記録

実査前に計画されていたサンプルと、実際に回収されたサンプル構成との相違点を分析することを可能にするため、調査会社は以下の記録を保管しなければならない。

  • 標本設計に使用されたすべての情報源
  • 全調査員に対する指示(割当または無作為)と結果の記録
  • 調査対象者の抽出に使われたすべての手続きの記録
    また、予定されたサンプルの特性と、実際に回収されたサンプルとの差違を十分に明確にするために、以下の項目が記録され分析されるものとする。
  • 浸透率及び出現率のレベル
  • 判明した“無回答”率
  • “調査不能”の内訳

定性調査の場合、リクルートした対象者、調査員/司会者に対する指示方法(当該調査に従事する調査員/司会者が、クライアントによる最初の説明会に参加できず、クライアントによる再説明会が別途開催されなかった場合に限る)、各グループ・インタビューの実際の出席者数に関する記録を保存しなければならない。

 

調査員に関する情報の記録

2.1.常用調査員の場合

調査会社は、直接雇用する(常用の)フィールド部門の調査員、リクルータ(対象者の選定者)、販売店調査員、電話センターのオペレータまたはリクルータについて、次のような情報を文書化(ファイル化)し、保管しなければならない。

  • 採用申込書(調査員登録書または履歴書)
  • 研修以前の面接日と採用日
  • 実施された研修の種類、日付と期間(教育訓練の記録)
  • これまでに受けた研修または調査手法の経験。各種インタビュー(構成的手法、定性的、業務用、ミステリー・ショッピング<顧客を装ったサービス評価>などの調査)の経験。
  • 各フィールド調査員について:最初の業務の同行実査報告書、当初1年間の評価記録
  • 各電話センターのオペレータについて:最初の業務について行われた監督または評価結果の報告書
  • 製品テスト、業務用調査、グループ討議、構成的(一定質問項目による)定量調査などに従事したプロジェクトの種類
  • 業績評価報告書
  • 個人的責任に基づく重大なミスと講じられた対応措置の詳細記録
  • JMRAの身分証明書の発行日と番号
2.2.登録調査員の場合

また、業務ごとに調査会社と契約して実査にあたる調査員(登録調査員)の場合には、最低限次のような情報を文書化し、保管しなければならない。

  • 調査員登録書(採用申込書)
  • これまでに受けた研修または調査手法の経験。各種インタビューの経験。
  • 業績評価報告書

個人情報データの保護と保存期間

調査会社は、調査対象者が調査に協力したことによって直接的な被害を受けたり不利益をこうむることがないよう、個人情報保護に関する適切な施策を講じ、実施しなければならない。
調査対象者の名前を記載した調査票、回答者を特定するような録音テープ、もしくはビデオテープだけではなく、他のすべてのデータは、その調査対象者からの明白な同意が得られなかった場合、そして調査目的に即していない場合、クライアントや第三者に渡されるようなことがあってはならない。
調査対象者の身元が判明する個人的詳細情報を含んだ記録の保存については、JMRA綱領と調査マネジメント・ガイドラインの規定に準ずる。
対象者もしくは参加者のリクルートに関し、クライアントから提供されたリストを使用する場合、こうしたリストの使用に関しても、JMRA綱領及び調査マネジメント・ガイドラインのデータ保護規定に従わなければならない。

 

クライアントの匿名性

クライアントの身元は、調査対象者に明かしてはならない。ただし、調査会社とクライアントが、ともに依頼主名を公表する妥当な理由があると判断する場合にはこの限りでない。

 

調査対象者への挨拶状または礼状等

すべての面接インタビューまたはグループ・インタビューの依頼時または終了時には、調査対象者全員に対して協力への謝辞とともに、調査会社の名称と住所、電話番号あるいはEメールアドレスを記した文書を渡さなければならない。
電話調査の場合には、そのインタビューの終了時に、先方から電話できる番号を伝えなくてはならない。

 

インタビューの日付と長さの記録

すべてのインタビューの日付と時間の長さは、記録されるものとする。
面接またはグループ・インタビューの際に録音テープ、ビデオテープによる記録を残す場合には、そのテープに記録日を明示して分類しておくこと。また、時間の長さも記録をとり明示すること。

 

調査員の完了数の記録

実査作業の記録によって、調査員毎に完了した調査票の数量が管理され、分析できるようにされていなければならない。

 

実査作業の監視と管理

インタビュー(グループ・インタビューにリクルートした対象者を含む)を監督及び管理する方法とその割合は、特に断りのない限り「JMRA調査マネジメント・ガイドライン」の規定に従うものとする。ただし、通常と異なる予定がある場合には企画書に明記し、報告書で確認する。
各調査会社が実査期間中に行うインスペクションの個別管理基準を設定するのは、上記ガイドラインに反しない限り自由である。実査監督者はそれぞれの調査員について、いつインタビューが行われたか、一日につき何回インタビューしたか、そして“成功率”(例えば10回の電話について、成功したインタビューの比率)を必要に応じて記録・分析するものとする。
定性調査においては、グループ・インタビュー参加者または面接対象者のリクルート管理や監督システムについて、調査会社側が明記しなければならない。

 

コード・フレームの設定

調査会社は、プロジェクトに従事しているコーディング担当者に対して、次の事項を含む概要説明や指示を与えなければならない。

  • 調査プロジェクトまたは調査の各段階における目標
  • 質問のうち、どれがコーディングを必要とするかの確認
  • コード・フレームの設定に必要なサブ・グループの特定(例:地域、使用者・非使用者など)
  • 以前のプロジェクトまたは調査段階で使用したコード・フレームの利用
  • 他の必要条件またはそのプロジェクトに特有のものについての特別な指示

調査会社が自由回答式質問に対するコード・フレームについて通常実施すること(例えば、インタビュー全体に占める自由回答の割合、またはその絶対数及び使用された手法)は、要求に応じてクライアントに文書にて通知しなくてはならない。 コード・フレームでは“無回答”は常に“わからない”という回答と区別するものとする。 そして、雑多な内容をまとめた“その他”のカテゴリーは、通常その質問に回答するべき対象者の10%を超えないものとし、また、回答の分類においてはいかなる歪みも生じさせてはならない。

 

入力データのチェック

調査会社は、入力データの正確さを確認する手続きを文書化し、実施・管理しなければならない。
JMRAとしては、全入力データのベリファイ実施を推奨している。

  • 徹底したチェックができない場合には、部分的な二重入力を行ってベリファイをかけるなど、他の適正な確認手続きを行うものとする
  • 誤りが発見された場合、2種類の対応が必要となる
    1. 調査の品質の見直し
    2. 誤りを犯した担当者に対する関連事項の指示と取られた対策
  • さらに、チェックされるべき(最低限の)割合は、調査の種類に応じて適切に規定されなければならない

エディティングまたはクリーニング

クライアントから要求された場合、調査会社はデータ修正に使用されたエディティング/データクリーニングの方法を文書で示さなくてはならない(原票点検型/または強制型エディティング)。

  • 原票点検型エディティングとは、回答内容に論理矛盾があるような場合に、調査票まで遡って行う点検確認のことである。
    原票点検型エディティングが採用される場合、チェック仕様書を作成し、明確かつ統一した基準の下に修正作業を行う。
  • 強制型エディティングは、コンピュータプログラムによって行われる修正チェックのことである(しばしば“データ・クリーニング”と呼ばれる)。 この場合、その修正の論理は文書化され、クライアントからの要望がある時には、その承認を受けなければならない。

そして、その修正機能が効果を発揮することを示すためにテストランを行い、その結果を文書に記録しておかなければならない。
継続的調査については、安定的にデータ報告を行うために、エディティングまたはデータ・クリーニングのための論理は必ず文書化され、継続的に適用されなければならない(そのたび毎に決裁される事項を再検討したり再確認したりする必要がないように)。
以上のすべての場合に、データ・クリーニングの主要手順と規定は、調査実施記録の一部として文書化しておくか、必要に応じて入手できるようにしておかなくてはならない。

 

データファイルの管理

集計作業の過程で、入力されたローデータ、クリーニング済みデータなどの中間ファイル、実行プログラムなどの各種ファイルは明確に識別され、管理されなければならない。

  • 1つのファイルの中で、ファイルまたは記録が重複していないか
  • 最新版が使用されているか
  • 原データとクリーニング済みデータとは明確に区別されているか
  • データ・クリーニングの前後に、入力数調査またはそれに類するものを実施しているか

要請がある場合には、クライアントがそれらのファイルにアクセスできるよう手配しなければならない。

 

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