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アニュアル・カンファレンス2019レポート 第1回

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5月にしては珍しい、前日までのうだるような暑さから多少過ごしやすくなった5月28日、JMRAアニュアル・カンファレンス2019が開催されました。
 
今年はJMRAメルマガ分科会の委員長として各セッション、セミナーの感想を寄稿するという大役をいただきました。マーケティング・リサーチ業界に15年ほど身を置いているにもかかわらず、その全てでWebマーケティングや制作業務を担当していたため、マーケティング・リサーチに関しては浅い知識しかありません。JMRAメルマガの冒頭文を書くだけでも四苦八苦している有様なので、場合によっては読みづらい文章になっているかもしれません。ご容赦ください。

数回に分けてレポートをお届けする予定ですが、今回は初回ということもあり、カンファレンスのそもそもの目的や内容について簡単にご説明します。

正式名称「JMRAアニュアル・カンファレンス2019」は、マーケティング・リサーチの関係者に対する情報発信と情報交流を活性化させ、業界のプレゼンス向上を促進させる場として2005年から毎年開催されています。どちらかというと、業界と業界利用者向けのやや内向けのイベントでしたが、昨年からは今後の業界を担っていく若手のリサーチャーや学生にも対象を広げています。JMRA(ひいてはマーケティング・リサーチ業界)は学生の業界に対する認知が低いという認識なのでしょうか。ここ数年、大卒の就職率が98%前後で推移していて、空前の売り手市場といわれています。より良い人材を業界に引き入れたいという思いがあるのでしょう。

当日行われた講演は以下の通りです。
・【学生/若手向けセッション】ワクワクするマーケティング・リサーチの魅力~先輩社員のホンネを聞いてみよう~
 講師:佐々木宏 氏
・【基調講演】「マーケティング・リサーチ」をマーケティングするには!?
 講師 : 田端 信太郎 氏
・【特別講演】全数系ビッグデータで切り拓く、新しいリサーチの可能性
 講師 : 関口 智樹 氏 × 中野 暁 氏
・【ESOMAR連携コンテンツ】海外先進事例講演
 「アクティブリスニング(積極的傾聴)を再定義」機械学習を用いた消費者の言語的&非言語的反応の統合
 講師 : ローランド・レオン氏
 「言葉に表せない愛、時間そして死の真実」ニューロサイエンスとAI(人工知能)は広告における感情の関わりを改善できるか?
 講師 : ルーパム・ボーサクール氏
・【ミニセミナー】JMRAサイトの構築による、業界内のシェアリングの実現に向けて
 講師:細川慎一 氏
・【ミニセミナー】ポスト平成のインターネットリサーチ デジタルライフの変化と世代差から考えるこれからのリサーチ
 講師 : 村上智章 氏 × 岸田典子 氏
・【ミニセミナー】市場調査のISOがJIS規格に!- 期待される公的調査・アクセスパネル市場への適用拡大 -
 講師 : 一ノ瀬裕幸 氏

今年のテーマは「CREATE A NEW FRAME -次の“ワクワク”を創る- 」。前述のようにアニュアル・カンファレンスのターゲットが広がったことだけではなく、マーケティング・リサーチの枠組みの変化を意識してのことでしょうか。現在は様々なデータを活用し、ビジネスに活かすことが当たり前になっています。講演の一覧を見ると、ビッグデータを含んだこれらのデータやAI、IoTの活用なども含め、業界としてどう取り組んでいくのかを考えていく場としようとする意思も感じられます。

では、JMRAアニュアル・カンファレンス2019の模様をレポートします。
最初に、JMRA会長の内田俊一氏の開会挨拶がありました。

主に学生、若手リサーチャーへ向けた話がメインでした。
最初に内田会長が学生はどれくらい来ているのかを確認するために挙手を求め、それなりの人数が手を挙げていました。意外と学生の来場者が多く、驚きました。

内田会長は学生に向けて業界についてカンファレンスを通じて知ってもらい、そもそもなぜ前回から学生や若手リサーチャーへ対象を広げたのかについて言及しました。
曰く、求められているスキルが以前と比較して変わってきているとのこと。これは多様なスキル、データ分析、IT、テクノロジー、ビジネス、アートなどですが、さすがに学生でこれらを網羅している人は希少だと思います。しかしながら、ビジネスをやる以上は最低限データを読める人にはなってほしいとのことでした。確かにこれだけ世の中にデータが溢れている時代、データを読み取る能力は必須と言えるでしょう。
また、平成の30年間で日本から世界的な大企業が生まれていないとして、企業が海外展開をする際のお手伝いをするために、英語を学び、グローバルスタンダードについて勉強してほしいと訴えていました。今後は人口減少による内需の低下から、海外への進出はこれまで以上に重要になるのではないでしょうか。

内田会長の挨拶は以上で、この後は立教大学経営学部教授の佐々木氏による学生/若手向けセッションが始まりました。

佐々木氏のセッションやそれ以外のセミナーについては、次回で詳しい内容をお届けします。お楽しみに。

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第3回 (8月下旬公開予定)