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レイ・ポインター氏のワークショップ(開催報告)

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レイ・ポインター氏のワークショップ
「データ」から「ストーリー」を「見つけ出す」」&「伝える」

講師:レイ・ポインター氏 
サポート:吉田朋子氏(フリーランス)、岸田典子氏(クロス・マーケティング)

7月25日(木)にレイ・ポインター氏のワークショップが開催されました。
午前の部、午後の部を通してストーリーテイリング(データからストーリーを見つけ、それを伝える)を学んでいきます。

2019.8.7
報告:JMRA事務局 松井重人


午前の部

(午前の部)データからストーリーを見つける方法

 
Why is Storytelling Popular? なぜ今ストーリーテイリングに関心が高まっているのか?
参考として挙げられた“Made to stick”(邦訳「アイデアの力」C・ハース/D・ハース著)では、次のように語られる。世の中に広まる素晴らしいアイデアやストーリーは全て「SUCCES」の法則にならっており、才能や知識を問わず、「SUCCES」の法則にそってストーリーを作成すれば、誰でも世の中の人々に広く受け入れられるものを作ることが可能である。
※「SUCCES」は6つの要素の頭文字から。
1)Simple:単純明快である,2)Unexpected:意外性がある,3)Concrete:具体的である
4)Credible:信頼できる,5)Emotional:感情を揺さぶる,6)Story:物語性

直観ではなくフレームワーク(データからインサイトをみつける構造的なアプローチ)を利用してどのようにしていけばストーリーとして組み立てられるのか?問題を定義することからはじまり、より広い文脈や背景の中で捉えること、データを整えることなど適宜質疑応答が行われながら、フレームワークのそれぞれのStepが進められました。

TED/Hans Rosling-Religion and Babies(https://www.youtube.com/watch?v=ezVk1ahRF78)を観て、どのように問題を定義していたか?どのように予測を使っていたか?どのようにプレゼンテーションをより大きいコンテクストに繋げていたか?を考えていきました。

ビジネスクエッションのレンズ、幹となるビックピクチャーを見つける、意味ある例外を見つけることなどフレームワークを構成するそれぞれのStepについて、分かりやすい表現で簡潔な説明に多くの相槌を打ちました。そして、何より正確さより役立つことを優先することやビジネス的に考えていくことの指摘には、目から鱗が落ちるようでした。

午前の部の最後には、これまで学んだことを確認するため、Kahoot!(https://kahoot.com/)でクイズを行い、参加者の中から一番の正解者に素敵なお菓子が贈られました。

午後の部

(午後の部)リサーチをストーリーとしてプレゼンする方法

 午後の部はプレゼンテーションにフォーカスし、プレゼンストーリーを組み立てる方法を学んでいきます。

インサイトストーリーとは何か?データをメッセージに変える。ストーリーにするため、
 行動経済学の考え方を取り入れた、“Think Feel Do!”メソッドを用いることによって、データを「エンゲージメント(≒自分ゴト意識)を誘い」「記憶に残り」「アクションにつながりやすい」ものにしていきます。

Think Feel Doでストーリーをプレゼンする(行動に導くコミュニケーション)。
 では“Think Feel Do!”を用いてどうプレゼンしていくのだろうか?
・Finding the Do!/Do!を見つける
 DO!はThinkによって定義される。DO!はFeelによって創られる。
 DOを見つけるためにThinkを用いる、ノイズからシグナルを切り分ける。
・Creating the story/ストーリーを創る
Narrative flow(語り部が語っているような流れ)では、ストーリーテイリングの道具(ユーモア、個人的な逸話・事例、インタラクションなど)が、流れをよくするために使う
ことに大きな役割をもっている。
「ストーリーを見つけること」と「ストーリーを伝えること」は必ずしも同じではなく、後者ではベストなデータを示すこととは限らず、画像や動画を使った方が雄弁に語るといった演出を考慮した点に思わず膝をたたいた次第です。
・Using Feel/Feelを活用する
良いニュースと悪いニュース、聴衆に正解を見つけさせる、アナロジー(比喩)を用いる
ことなどFeelの活用について学びました。

TED/Hans Rosling-Religion and Babies(https://www.youtube.com/watch?v=ezVk1ahRF78)を観て、どうThink Feel Doを使っているか?どんなストーリーテイリングのツールを使っているか?ストーリーの主軸は何か?どんな情報を言わなかったか?を考えました。

午後の部の最後でも、これまで学んだことを確認するため、Kahoot!(https://kahoot.com/)でクイズを行い、参加者の中から一番の正解者には素敵なお菓子が贈られました。

レイ・ポインター氏の温和な人柄で、聴取を惹きつけながら行われたワークショップでした。デジタル時代だからこそストーリーテイリングに多くの人が関心を持ち参加することで、充実した学びの時間を共有できたのではないでしょうか。来年もレイさんの旬でホットなワークショップの開催を期待したいと思います。

参加者への補足

参加者への補足

~ワークショップのテーマで質問のあった項目について~
レイ・ポインター氏のNewMR内のブログで取り上げられていますので参考にして下さい。
参加者に配布された資料は、ぜひ振り返りで活用していただければ幸甚に存じます。

・ビジネス・クエスチョンとリサーチ・クエスチョンについて
https://newmr.org/blog/business-and-research-questions/

・Unknown known について
https://newmr.org/blog/unknown-knowns/