トピックスセミナー分科会
7月27日(火)に、「JMRA トピックスセミナー 第2回マーケティング・リサーチ活用セミナー ~データを元にしたターゲットの“こころ”のつかみと活用~」をオンラインで開催しました。
このセミナーは、リサーチ業務を発注する事業会社がリサーチデータをどのように活用して、マーケティングに繋げているかの実例を紹介していただき、データを提供する側のレベルアップのための参考情報とすることを目的として、株式会社 ディー・エヌ・エー ライブストリーミング事業本部 リサーチ責任者の大道あゆみ氏と、株式会社 ファミリーマート マーケティング本部 販促・業務改革グループチームリーダーの根岸文枝氏をお招きし、講演とパネルディスカッションをいただきました。
講演では、それぞれの会社の体質として、各プロジェクト担当に対するミッションが明確に与えられており、これからの時代の組織の在り方が示されました。その中でも、各自が自分のすべきことを目指して、既存データのデスクワークや日常の中での市場観察での気付き、仮説出し、スタッフのワークショップ、リサーチを重ねて、結論を導き出していく過程が、実例とともに紹介されました。
リサーチデータの周辺には常に「観察→洞察」、気付き、仮説出し、判断といった人間力が介入していて、データが独り歩きしたり、データに振り回されることはまずないことや、どのような場合も、ひとつのデータを使いこなしていて、無駄なことはしないことが述べられました。この際、失敗しても(判断材料にならなかったとしても)再挑戦をするという、粘り強い姿勢を伺えました。
マーケティング目的においては、課題に関する仮説を持つことは必要不可欠であるとのことで、仮説を糸口にして次のステップに上がっていく、定性調査の活用が示されました。この仮説を出すことを市場調査会社とパートナーシップを築くために期待がされていることが述べられました。
講演者の事業会社のマーケティングでは、生活者の”心をつかみ取る”が必要不可欠であり、「確たるユーザー理解」の目的として、担当者自らが対象者と生で接することを徹底していることが印象的なセミナーとなりました。
以上
2021.8.10掲載