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【レポート第2回】JMRAオンライン・ミニ・カンファレンス2022

Our New World(ESOMAR・IMRD連携企画)インサイト業界におけるSDGsの役割とは Part2

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宮寺 一樹(ウェブ・メルマガ分科会委員長)

今回は前回に引き続き、「Our New World(ESOMAR・IMRD連携企画)インサイト業界におけるSDGsの役割とは」についてお届けします。
前回の最後で、インサイト業界がSDGsに対して3つのポイント「AS INDIVISUALS(個人として)」「AS INSIGHTS PROFESSIONALS(インサイトプロフェッショナルとして)」「AS DATA PROVIDERS(データプロバイダーとして)」でフォーカスできるという点について記載しました。今回はさらにそれらを深堀りしていきたいと思います。

まずは、「AS INDIVISUALS(個人として)」。
SDGsにおいて私たち自身の「個人としての行動」について考えているか。大嶋氏は「幸せって気づきなの?」という言葉が好きだそうで、どういうことかというと「自分が髪の毛を切ったときに周りの人がヘアスタイルが変わったと気づいたとき」の気づき、もうひとつが「自分が髪型を変えたときに自分がどう思ったか」の気づきです。気づきというのはモノの変化に対する気づきだけではなく、それに対する思も気づきということになります。SDGsに対して何か行動を起こした、だけでなく、その行動についての自分の気持ちや考え方も含めて考える必要がある、ということです。

次に「AS INSIGHTS PROFESSIONALS(インサイトプロフェッショナルとして)」。
大嶋氏は17個のSDGsの項目のうち、インサイドプロフェッショナルに関連するものとして、4つの項目「すべての人に健康と福祉を」「人や国の不平等をなくそう」「ジェンダー平等を実現しよう」「働きがいも経済成長も」をここで抽出して説明しています。まず「すべての人に健康と福祉を」、インサイト業界の人間として週末にも働いたりすることなどはあるとは思いますが、ちゃんとバランスを取って休み、健康的な生活を確保していなかければなりません。次に「人や国の不平等をなくそう」「ジェンダー平等を実現しよう」の2つ。人や国の平等・ジェンダー平等は、我々が持っている、または取得したデータにより「ここが平等ではない」という声を上げなければなりません。最後が「働きがいも経済成長も」、業界としてはデータアナリティクス、ビッグデータ、AIなどさまざまな要素で成長していかなければなりません。これらにより、インサイト業界とSDGsの関わり方「我々の業界は安全に働くことができ、多様性と平等を推進する、成長しワクワクする業界」ということを自ら意識して推進していかなければなりません。

最後に「AS DATA PROVIDERS(データプロバイダーとして)」。インサイト業界は多様性を尊重した調査方法を確立し、人口分布を反映した対象者の設定をして、多様な意見と視点を集めることを業界としてやっていかなければならないし、その責任があリます。SDGsの企業戦略では、44%が努力を宣言、13%が具体的な目標に対し行動を測定、64%がトピックについてコーポレートのレポートで定性的に報告しています。インサイト業界は、データとアナリティクスを通じてこれらの活動をサポートしていかなければなりません。SDGsバッジを付けるだけでなく、中身を理解して戦略を実行していかなければならないし、インサイト業界はこれらについていくらでもサポートできることがあるはずです。

大嶋氏は「SDGsにおいてインサイト業界は、個人として、プロフェッショナルとして、データプロバイダーとして責任や役割があり、それらを果たすことにより新たな世界「Our New World」が作られていく」と最後に述べてこのミニセッションを終えました。日本でも企業のブランドイメージ向上や投資家へのアピールなど、SDGsへの関心は今後さらに高まっていくことが予想されます。大嶋氏が述べているように、我々の業界はそうした企業活動をサポートする力と責任があります。そのためには我々個人個人が意識を変えて、これらの課題に取り組むことがさらに重要になってくるのでしょう。

2022.6.17掲載

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