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さぶたいとる

APRCサミット会議・カンファレンス 2025
-50周年×国際協働、新時代のスタートラインへ-


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JMRA国際委員会 事務局 齋藤 孝浩

 

JMRA創立50周年記念カンファレンスと連動して、APRC(Asia Pacific Research Committee)のサミット会議(総会)が10月1日に開催され、翌2日のカンファレンスでは、APRCセッションとして5本のプレゼンテーションが発表されました。
コロナ禍を経て、対面形式のイベントで多数の海外参加者・登壇者をお迎えするのはおよそ10年ぶりとなりました。今回は、日程が韓国の秋夕休暇、中国の国慶節、Esomar Congressと重なったため、海外からの参加者は40名弱にとどまりましたが、日本ならではの「おもてなし」に対して高い評価をいただき、カンファレンス会場にも多くの来場者をお迎えし、盛況のうちに充実した成果を収めることができました。
なお、本件は約10年ぶりに再発足した国際委員会の初仕事でもあり、関係者一同、まずは安堵の思いでおります

1.サミット会議とオフィス訪問


サミット会議で挨拶するJMRA五十嵐会長

10月1日午後は、各国協会の代表者によるサミット会議(総会)が開催され、オンライン参加を含む7カ国に加え、招待枠として英国が参加しました。JMRA五十嵐 幹会長の歓迎挨拶、APRC会長の細川慎一氏(GMOリサーチ&AI)の冒頭挨拶に続き、各国の市場調査協会で取り組まれている重点課題の報告とともに、APRCも参加しているグローバルな協会の連合体であるGRBN(Global Research Business Network)の今後の方向性につき、議論が交わされました。
また、並行して、一般参加の各国協会関係者(主に中国およびモンゴル)によるJMRA会員社のオフィス訪問も実施され、インテージ、クロス・マーケティング、楽天インサイト、GMOリサーチ&AIの4社にご協力をいただき、日本市場を含む各国の状況紹介や交流が行われました。ホストとなっていただいた各社と、切り盛りをしてくださった国際委員会メンバーの皆さまにこの場を借りて御礼申し上げます。

2.カンファレンスでのAPRCセッション

10月2日のカンファレンスでは、明治記念館『蓬莱』の間を会場として、APRCセッションを実施しました。登壇者と発表テーマは以下のとおりです。

  • Esomar会長Anne-Sophie Damelincourt氏、同事務局長 Joaquim Bretcha氏
    JMRA50周年への祝辞(ビデオメッセージ)
  • 英国市場調査協会(MRS)専務理事、GRBN議長、ISO/TC225議長 Debrah Harding氏
    「AIとデータ品質:調査の変革(AI and Data Quality: Transforming Research)」
  • タイ市場調査協会副会長、Dave McCaughan氏
    「オリジナルボイス:AIの世界において、生の声以上に重要なものは何もない」
  • タイ市場調査協会前会長、Dr. Dangjaithawin Anantachai (Orm) 氏
    「結局は人間:AI主導の世界でブランドはいかに人間中心の未来を再設計できるか」
  • 中国市場調査協会会員、京東商城 JD.com Huang Jia氏
    「データの洪水から意思決定のインテリジェンスへ: 中国のAI-EC・エコシステムがグローバルな市場調査のパラダイムを再定義する」
  • (Kantar Global) Kantar Japan社長 佐々木 亨氏
    「インサイト業界とAI - AIの活用は構想から実用段階へ -」

すべてのプレゼンテーションがAI関連であり、国や組織を問わず、現在最も注目を集めるテーマであることを改めて実感させる内容でした。また、すでに多数の実践例が蓄積され、成果につながっていることが紹介されました。
同時に、AIの悪用による詐欺との闘いなど、品質管理面の課題もますます重要になっていることが改めて強調されました。これらはいずれも、JMRAの本部企画とも連動する内容でした。

APRCセッションの記録動画およびプレゼンテーション資料は、JMRAのウェブサイトにて公開しています。当日ご参加になれなかった方も、ぜひご覧ください。
=> こちらからご覧いただけます

また、次回のAPRCカンファレンスは、2026年8月19日~20日にタイ・バンコクにて開催される予定です。アジア太平洋地域の最新潮流に触れたいと思われる方は、ぜひ参加をご検討ください。


サミット会議の会場参加者

以上

2025.11.18