12月2日に、そのパイロット事業の第一弾として、『市場調査のプロジェクト・マネージャー育成セミナー』をオンライン（Zoom会議）形式で開催しました。概要をご報告します。

まず、受講者の方々には英国市場調査協会（MRS）が使用している、マーケティング・リサーチの教科書（JMRAとしてその一部の引用・翻訳権を取得済）約80ページ分を事前に読了していただくという「宿題」が課せられました。また、現在の問題意識や今後の受講希望に関するアンケートにもお答えをいただきました。年末の繁忙期を迎える中、受講者の皆さまにはたいへんお疲れ様でした。 当日は、JMRA村上専務理事からの挨拶と趣旨説明に始まり、JIS認証支援センター長の一ノ瀬裕幸氏より、「中堅リサーチャーに必要なマネジメント知識」と題して本講座の全体構想の説明と、MRS教科書のエッセンスが紹介されました。

後半は、JMRA外部理事でもある立教大学経営学部の佐々木 宏教授（兼キャリアセンター部長）より、「利益創造をもたらすプロジェクト・マネジメント」の講義が行われ、中堅リサーチャーの悩みごとの根にある市場調査業界にとっての「プロジェクト」の意味や特徴、事業との関連性がひも解かれました。また、JMRAの『第45回経営業務実態調査』のデータを解析した、「従業者1人当たり売上高」と「調査事業売上高対人件費率」から導かれる、日本の市場調査業務の特性に関する分析などとともに、利益創出の方策が説明されました。
今回は年末の繁忙期と重なり、コロナ禍による教育研修予算抑制などの制約の中を11名が参加され、チューター役の岸田典子氏のサポートを受けながら、講師陣との質疑応答を交えた意見交換が行われました。ご多忙の中をご参加いただいた皆さまに、改めて感謝申し上げます。

JMRAでは、近々に詳細なカリキュラムを整備し、中堅リサーチャーの方、各会員社の教育・人材育成担当の方、広く学ぶ意欲のある方々に向け、情報発信をしていきたいと考えています。

ご参考までに、現在検討されているテーマ（案）は以下の通りです。「もっとこんなテーマがあったらいいのに」など、皆さんのご意見・ご要望を募集中です。今後の展開にご期待ください。